よく「悪いことをしたら地獄に行くぞ」と耳にしますが、どのような基準で地獄行くが決定するのか、実際に地獄に落ちたら、どのような地獄が待っているのか、説明していきます。

地獄の審査基準って?

まず「悪」と判断された行いをした人は地獄に落ちます。ここでの「悪」というのは現実世界で法律上で判断された「悪」ではなく、仏教の5つの戒律を破ることを指します。

その5つの戒律とは

  • 不殺生戒=生き物を故意にを殺さない
  • 不倫盗戒=他人の物を盗んではいけない
  • 不妄言戒=嘘をついてはいけない
  • 不邪婬戒=道徳に反した性行為を行ってはいけない
  • 不飲酒戒=酒類を飲んではいけない

これら5つの内1つでも破ると、「悪」と判断されます。

不殺生戒は「肉を食べる行為」も含まれるので、ほとんどの人が地獄に行く可能性があります。

そして、不道明王に始まり、釈迦、文殊菩薩、普賢菩薩、閻魔大王、弥勒菩薩、薬師如来から裁きを約50日に渡り受け、地獄へ行くべきか審査されます。

待ち受ける8つの地獄

これらの審査を経て、地獄行きが決定すると、罪の重さによってどこの地獄へ行くかが決定します。

待ち受ける8つの地獄について説明していきます。

等活地獄(とうかつじごく)

殺生するとこの地獄に落ちます。

死者同士で爪で相手を引き裂き、どちらかが骨になるまで戦い続けるという地獄です。

黒縄地獄(こくじょうじごく)

殺生、盗みをするとこの地獄へ落ちます。鬼たちから熱鉄の縄で筋をつけられ、熱鉄の斧で切り裂かれるというなんともおぞましい地獄です。これだけでなく、熱鉄の山に登らされ、落ちると大釜で煮られたりされます。体が元に戻るとまたこれを繰り返し、1000年続きます。

衆合地獄(しゅごうじごく)

子供をいじめたり、浮気をすると落ちる地獄です。鬼に山の間に追い込まれた挙句、山に押し潰される地獄や、鉄の臼と杵で突砕かれて、熱鉄のライオンや狼に食べれるなどといった様々なエリアに分かれています。

叫喚地獄(きょうかんじごく)

殺生、盗み、邪淫、飲酒をしたら落ちる地獄です。目から火を出した巨大な手足を持ち、風のような速さで走る獄卒に追いかけられ、大鍋で煮られた後に、骨の髄まで食べられます。

大叫喚地獄(だいきょうかんじごく)

殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄言をしたら落ちる地獄です。熱鉄の針で、口や舌を何度も貫かれ、生えたら貫かれを8000年繰り返します。

灼熱地獄(しゃくねつじごく)

殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄言、邪見をしたら落ちる地獄です。体全身を鉄熱の棒で殴られ、突かれ、鉄鍋で何度も炙られます。この地獄は6000年も続きます。

大焦熱地獄(だいしょうねつじごく)

殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄言、邪見、犯持戒人(尼僧などへの強姦)をしたら落ちる地獄です。炎を刀で体の皮を剥がされ、沸騰した熱鉄を体全身に注がれます。

阿鼻地獄(あびじごく)

家族の殺害などの特に罪の重い人たちが落ちる地獄です。まず始めに、真っ逆さまの状態で2000年落ち続けます。ここでは18人の獄卒、刀の林、銅の犬、巨大な城、8本角がいて、鉄の瓦が体に降り注がれ、自分の体を引きちぎって食べることになったり、巨大な鳥に掴まれられて石の山に落とされたり、炎の歯を持った犬の噛み殺されたりと様々な罰が与えられます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

地獄へ落ちる基準や地獄への行先についてまとめてみました。

これを知ったら、絶対に地獄へ落ちたくありませんよね。

地獄に落ちないために気をつけて、人生を過ごしましょう。